ああ

今日も町中には悪臭放つ肉塊が溢れ蔓延り蠢いている。鼻につく臭いに無意識に眉間に皺が寄る。生意気にも肉塊共は酸素を吸い二酸化炭素を吐き出し動物を捌き喰らい湯舟に浸かり垢を落とし暖かい寝床で眠りにつく。この充実した日々および一連の行動全てが肉の腐臭の原因となっていることを私は知っている。生臭さから逃れることの出来ないこの空間内で手にこびりついた錆びた鉄の臭いを必死におとそうと擦り続ける行為は端から見たら実に滑稽であった。傍観者は嘲笑を浮かべ満足げに手を叩く。肉塊はごみ箱へと帰っていく。